OPFシリーズ比較と7つの使いこなし方【2021 夏】
OPFシリーズは逆光など特定の条件下だけでなく、光量や光の入射角度、被写体の色など様々な状況で変化に差が発生するカメラレンズ用フィルターです。
もっともわかりやすい効果を発揮する逆光や、明暗差のある状況、日差しの強い日中、画角内に光源のない状況など異なる7つのシーンで、フィルター使用の有無やOPF 480-L、OPF 550-L、OPF 650-Lの違い、それぞれの状況での表現のポイントなどをまとめました。
1. その場で感じた眩しさなどの感覚を伝える
OPFの開発を始めた頃に最初に考えた事は「エモーショナルな写真とはなんだろう?」です。デジタルカメラやスマートフォンに搭載されたカメラの高性能かにより、本当に手軽に綺麗な写真を撮ることが出来る様になりましたが、逆に忠実に再現されすぎるからこそ、エモーショナルな部分が失われてしまっている点もあるかと思います。そこを補うのがOPFの効果です。
OPFは朝日や夕日が輝く逆光シーンでは、その場で感じる眩しさを表現するかのように、光源から外に向かって光の拡散が現れます。これは特殊ガラスによる光の分散と、特定の光の波長をコントロールするOPF独自のコーティングにより表現されます。
OPF 480-LやOPF550-Lは光の中の青みが強調されることで爽やかさを演出し、OPF 650-Lは赤や黄色みを強調することで暖かさを演出します。
そういったその場で感じた感覚を写真を通じて伝えることで、エモーショナルな写真に近づける事ができます。
2. 明暗差のある写真によりインパクトを加えるOPFの演出
人を引きつける写真を撮る上で大事な要素は明暗差です。もちろん、撮る内容がもっとも大事ではありますが、朝夕の太陽が低い位置にある時には名部と暗部の見せ方で写真の印象は大きく変わります。
OPF 480-Lは青みが強調されつつ光の輪郭にオレンジが加わることで朝の爽やかさと朝日の眩しさを演出し、OPF 550-Lは青みに加えて全体に黄色も加わる事で全体の深みを出します。OPF 650-Lはさりげない赤みが加わることで暖かさや懐かしさを演出します。
3. 日差しの強い日中の撮影で白飛びを抑えフィルム写真のような雰囲気を加える
日差しの強い日の日中は反射部分に白飛びがでてしまいがちです。特にこの写真のような反射率の高い鉄や水面などを撮る場合には悩まされる事が多いです。
OPFは急激な白飛びを抑えるだけでなく写真にインパクトを加えます。また、光の強い日中の撮影ではOPFの色味が強でつつ、入射角度で色味に変化が加わるため深みと柔らかさのあるフィルム写真のような雰囲気の写真を撮ることが出来ます。
4. 画角内に光源のないシーンでも季節を感じる色味を加えるOPF
OPF 480-Lは青みと光源のオレンジ、OPF 550-Lは青や黄色、OPF 650-Lは黄色や赤を強調し色彩豊かな日本の四季を際立たせます。
そして、レンズに入る光の角度によって微妙な色味の変化が起こるため、違和感を感じさせることなく強調したい色味を強めるます。
OPFのようなカメラレンズ用フィルターの弱点は脱着が面倒な点ですが、OPFは様々なシーンで活躍するため常時利用する事が出来ます。
5. 色味の少ない暗めな写真にデジタル処理では再現できない深みと印象と加える
この写真は早朝に朝日を背にし撮影しています。逆光シーンでの効果が目立つOPFですが、このようなシーンでもOPF 480-Lは空の光に青い輪郭のような色を加え、OPF 550-Lは緑の葉を強調し、OPF 650-Lは光に黄色みを加え光の暖かさを演出します。
色味の少ない暗めな写真に画像処理ソフトなどでは再現する事が非常に難しいさり気ない演出を加える事で写真の深みと印象を際立たせます。
6. フレア・ゴーストを上手に活かした表現
ゴーストはレンズなどの評価する基準としては、無駄な物として出ないことが良いとされていますが、オールドレンズなどを愛用される方の多くはOPFで出るようなフレアやゴーストを好まれ、レンズそれぞれの特長を楽しまれているかと思います。
OPFの特長の一つとして最新のオートフォーカスレンズにフィルターを付けるだけで、その様なフレアやゴーストを活かした表現をお楽しみいただけます。
詳しくは『OPFのゴースト・フレア 使いこなし術』をご覧ください。