OPF 550-L / 650-L 実写比較.2(逆光時の詳細比較)

早朝の朝靄にさす朝日が幻想的なシーンはフィルターなしでも十分絵になるカットですが、ここでOPF 550-LとOPF 650-Lを使用した写真が下記の二枚です。

OPF 550-LとOPF 650-Lの色味の違い
左の写真はOPF 550-L、右の写真ではOPF 650-Lを使用しました。
両方ともに幻想感がより強調され、OPF 550-Lは青や緑が際立ち朝の気持ち良い空気を感じ、OPF 650-Lの方は朝日の暖かさを感じる写真になっています。
OPF 550-LとOPF 650-Lとでは強調させてている波長の値が異なるため、OPF 550-Lは青や緑、OPF 650-Lは赤や橙色が強調されますが、この写真の様な逆行時には反射による影響も加わるため、朝日の光から右の林に向かってグラデーションがかかっている様に光の霞の量が変化します。

画像加工ソフト処理でOPFの色味を再現できる?
OPF 550-LにするかOPF 650-Lかで迷われていると言うお話をよくお聞きしますが、単純に考えるとどちらか一つを持って、ホワイトバランス(色温度)の変更で同じ写真になるのではないか?とお考えの方もいらっしゃるかと思います。 そこで、ちょっと意地悪な実験として、OPF 550-Lで撮った写真をOPF 650-Lの色味に近づくよう写真加工アプリを使用してホワイトバランス(色温度)を補正してみました。
今回のソフトウェア補正では全体的な色味を変化させているので、右側の林の部分や地面の芝にも赤が入ってしまい、少し不自然な色味になってしまいました。
もちろん、選択範囲を指定して部分的に色温度の微調整を繰り返せば、より近づけることは出来ると思いますが、光の入射角度によって色の変化が加わるOPFの色味を完全に再現することは非常に難しいはずです。
OPF 550-LにするかOPF 650-Lは、利用されるシーンで分けていただくのがベストではありますが、まずはお好みの色味をお選びいただえればと思います。

解像度への影響は?
ピント面の解像度を比較できるように、テントの部分を拡大して比較しました。光の入り具合に応じてコントラストが下がっていますが、拡大し比較しても解像度が落ちていない事がわかるかと思います。
好みの色やフレアなどを出すためにオールドレンズなどを使用した場合、オートフォーカスが使用できないことはもちろん、解像度が落ちてしまう事が悩ましいですが、OPFであれば色味やフレアを活かしオートフォーカスも使用できるため、動画などでも高い効果を発揮します。
OPFは光の通り方に変化を加える特殊ガラスと、高度なコーティング処理による誘電体多層膜との組み合わせにより、オールドレンズを使用した様な柔らかい描写とデジタル処理では再現できない特長的な色味を、最先端のオートフォーカスレンズでも味わう事ができる、世界でも類似製品のない光学製品です。
今回は最もわかりやすい特長をお伝えするため、逆光時の比較をさせていただきましたが、順光時やストロボ使用時でもその効果を発揮し皆さんのお写真に特長的な印象を加えます。実際にOPFをご利用されている方の様々な作例をInstagramかTwitterにて、ハッシュタグ検索し是非ご覧ください。

Takahiro Taguchi
Instagram: @tak-tag
プロデューサー、クリエイティブディレクター、デザイナー。
iPhoneでの撮影はもちろん、フィルムカメラからドローンまで様々なカメラでの写真撮影を行い、新たな表現方法を模索している。写真を楽しむためのコミュニティー Hueart(@hueart.life)Founder。